本誌立ち読み

お得な定期購読

市場安定化へと転換を図りつつある飲料缶

飲料缶は,PETボトルの侵食を受けてこれまで市場が縮小してきたが,ここ数年,市場は安定期に入っているようだ。2010年の缶入り清涼飲料の生産量は371万6,542kl(前年比99.9%)となっており,ほぼ前年並みを確保した(表1)。また,PETボトルの影響を受けないアルコール飲料が大半を占めるアルミ缶は,181億4千万缶(前年比101.3%)と増加している(表2)。これからわかるように,飲料缶市場は安定した市場を維持しているようだ。これは,他容器からの侵食を受けない市場まで縮小したとも言えるが,他容器では置換できない飲料缶ならではの市場であるとも言えるだろう。本特集では,飲料缶の最新事情を探る。

安定する缶入り清涼飲料市場

 2010年の缶入り清涼飲料をカテゴリー別に見ると,コーヒー,炭酸飲料が突出して多く,この2カテゴリーだけで77.2%を占める。最大市場であるコーヒー系飲料は,全体で対前年比98.9%とほぼ前年並みだった。
▶スチール缶は,缶コーヒー市場に特化した容器にすら見える。2010年の生産量でみれば,実に81%がコーヒー系飲料で構成されているからだ。コーヒー系飲料はボトル缶,チルドカップやPETボトルが登場して多様化してい…続きは本誌をご覧ください。

缶入りビール・低アルコール飲料市場の最新動向


主要製缶メーカーの動向




お得な定期購読はこちら

本誌立ち読み

お得な定期購読

成熟する清涼飲料市場で成長する炭酸飲料,
その背景と戦略を探る

  炭酸飲料は,果実飲料と並んで清涼飲料の中でも最も歴史のあるカテゴリーだ。それゆえ最も早く市場開発や製品開発,製造技術が発展しており,そして最も早く市場が飽和したとされてきたカテゴリーでもある。しかし,2010年の炭酸飲料生産量である303万464klは,1991年以来20年ぶりとなる300万kl台の回復であり,また1977年の317万4,000klに肉迫する生産量となっている。
 その炭酸飲料市場は,2007年から再び増加傾向を示している。これは,飲料業界で長らく言われてきた「炭酸飲料=飽和したカテゴリー」という常識が,全く通用していないことを示している。すなわち,新製品投入と大量の広告投下を主戦略としてきた過去の手法ではなく,製品開発とマーケティング,セールスプロモーション,そして商品・ブランドに対する“情熱”とを組み合わせた“総合的な”ビジネス展開によって,成長機会を充分に創出でき,そして実際のものとして手に入れることができる,という好例と言える。炭酸飲料の成長は,他のカテゴリーでも同様に市場の再成長を促進させる学習材料となる。

炭酸飲料は安定市場

 炭酸飲料市場の過去34年にわたる生産量は図1のとおりだ。1977年の清涼飲料総生産量は523万2,900klで,このうち炭酸飲料は,実に60.7%を占める317万4,000klであった。この当時,日本の清涼飲料市場は欧米と同じく,すなわち炭酸飲料と言ってもよかったのだ。その後清涼飲料市場は,新規企業の参入や新規カテゴリーの創出により,総生産量は急速に増加した。そして清涼飲料総生産量は,2010年には1,801万2,769klにまでふくれあがり,1977年の実に約3.44倍にも達している。そのため炭酸飲料の市場シェアは徐々に小さくなり,最小時で13.3%(2006年)となっている。
 図1をよく見ると,炭酸飲料の生産量は増減はあるものの,この34年間は…続きは本誌をご覧ください。



お得な定期購読はこちら

■主要炭酸飲料ブランドの動向


炭酸飲料向けの製造・品質管理機器


炭酸飲料のための香料・甘味料

その他の目次

Field Report:丸善食品工業株式会社
攻勢をかける受託充填工場の最前線

ミニリポート:2011年上半期のビール系飲料市場
縮小が続くビール系飲料市場に復興はあるのか?

BJ Report:省エネと節電
“節電”コンセプトの飲料製品と無菌充填システムにおける省エネ提案

News from U.K. Special:News from U.K.:欧米のレモネード,その最新トレンド

好 評 連 載 記 事

NEW PRODUCTS 各社新製品ニュース

コカ・コーラ

80年代の再現など多角的なアプローチで炭酸飲料を強化

キリンビバレッジ

気分転換の100%果汁,「午後の紅茶」25周年記念品など

アサヒ飲料

盛夏の“塩”サイダー,止渇果汁・ボトル缶コーヒーなど

不二家

ラ・フランスのネクター

AGF

濃厚エスプレッソと大容量ブラック無糖コーヒー

アサヒ飲料

盛夏の“塩”サイダー,止渇果汁・ボトル缶コーヒーなど

UCC上島珈琲

オフィス飲用向けPET入り飲料4品

日本たばこ産業

アジア産豆使用の微糖缶コーヒー

オハヨー乳業

期間限定の低果汁飲料,のむヨーグルト,コラボ製品など

伊藤園

小容量の野菜飲料を拡充,子ども向けPET果汁飲料発売

キッコーマン飲料

豆乳市場の深耕と拡大を狙う製品6品

ハウスウェルネスフーズ

カロリーゼロのリフレッシュ炭酸

森永乳業

「マミー」「サンキスト」など4ブランドに期間限定フレーバー投入

サントリー

「NATURAi」でスポドリをテコ入れ

雪印メグミルク

夏限定の柑橘ミックス飲料

エルビー

クールゼリー入りなど果汁系飲料2種

明治

放牧酪農で牛乳を差別化

カルピス

パイン味のカップ乳性飲料
…詳細は本誌をご覧ください

NEW PRODUCTS〈清涼飲料・牛乳・乳製品〉
NEW PRODUCTS〈ビール・RTD/酒類〉
NEWS HIGHLIGHTS〈産業ニュース〉
BJ Market report〈毎月の市場概況〉
BJ DIGEST
People & Industry
バックナンバー案内
統計資料
INTERNATIONAL NEWS


お申込み・お問い合わせ


飲料総合専門誌 ビバリッジ ジャパン
株式会社ビバリッジ ジャパン社 販売部 
TEL 03-3989-8707 FAX 03-3989-8727
問い合わせフォームよりお問い合わせいただく場合は、こちらからお願いします。

2024年〜2023年のバックナンバー

2024年9月号 No.512LinkIcon
特集:2024年上半期清涼飲料市場報告

2024年8月号 No.511LinkIcon
特集:PETボトル2024
特別企画:2024年上期ビール系飲料市場

2024年7月号 No.510LinkIcon
特集:機能性飲料市場と機能性素材

2024年6月号 No.509LinkIcon
特集:紙容器2024
特別企画:飲料開発・製造におけるプロセス処理技術

2024年5月号 No.508LinkIcon
特集:フルーツ・野菜ジュース

2024年4月号 No.507LinkIcon
特集:ガラスびん2024/特別企画:飲料の新製品開発2024

2024年3月号 No.506LinkIcon
特集:2023年清涼飲料市場報告と2024年の戦略

2024年2月号 No.505LinkIcon
特別企画:ビール系飲料市場2024
特集:飲料製造のための最新技術・機器

2024年1月号 No.504LinkIcon
特集:飲料缶2023

2023年月12号 No.503LinkIcon
特集:PETボトル2023 2

2023年月11号 No.502LinkIcon
特集:飲料の新製品開発ー香料


以前のバックナンバーはこちら

Twitterでもつぶやいています。

定期購読のご案内