本誌立ち読み


進化を続けるPETボトル,その最先端を見る

―酒類PETボトル最新事情,成形機,無菌充填システム―

 本号では,前号に続きPETボトルを巡る最新事情をリポートする。
 飲料用パッケージの中で,PETボトルほど急速に世界に普及したパッケージはないだろう。これには様々な理由があり,たとえば物性,供給量,成形機類の進歩,価格等が,飲料容器として総合的にバランス良く優れているといえるだろう。
 こうしたことから,PETボトルは清涼飲料やミネラルォーターで浸透しているが,PET産業の持続的成長のためには新市場の開拓と深耕が必要だ。
 ここでPET樹脂が万能ではないことが露呈する。たとえばビール向けの提案がなされているものの,普及の様相はない。しかもこれは世界的な傾向だ。その理由は,PETボトルのもつ炭酸バリア性と遮光性がビールに適しておらず,それを改善するコストと生産性がビール産業のニーズにマッチしていないからといえよう。それでもビールへの挑戦は続いており,ターゲットをシングルサーブ(飲みきり容器)からケグ(ビール樽)へと移している(本誌「リポート:drinktec2013」参照)。

 また乳業界もチャレンジを続けている市場だ。乳業界には紙容器や汎用樹脂ボトルという,強大かつコストパフォーマンスに優れた容器素材がある。また牛乳類容器には遮光性が求められることから,PETボトルの透明性という特性が活かせない。さらに牛乳類は“生鮮食品”であるため,長期保存性は必要ない。こうした乳業界のニーズとPETボトルのもつ性能とのミスマッチが乳業界への普及を阻んでいるといえるだろう。
 こうしたなか,拡大を続け注目されている市場がワインなど酒類だ。日本では大容量の…続きは本誌をご覧ください。

特集の主な内容
PETボトルに市場回復を託す酒類
二軸延伸ブロー成形機の動向
無菌充填システムの最新事情

定期購読についてはこちら

その他の主な内容
Special Report:東洋飲料(常熟)有限公司
中国で始まった東洋製罐グループの飲料産業ビジネス
BJ Special:drinktec 2013
世界の最先端から未来を見通す[上]  世界の飲料産業にとって最も重要な産業見本市が「drinktec(国際飲料産業見本市)」である。4年に一度開催されるこの展示会は,2013年9月16日から20日までの5日間,ドイツ・ミュンヘン見本市会場で開催された。  今回のdrinktecは世界77カ国から1,445社の出展社と,183カ国から66,886人の来場者を迎えて大いに盛り上がった。来場者数は前回(2009年)に比較して14%増加し,同展に対する世界的な関心の強さを示した。このうちドイツ国外からの来場者が24%増え,全体の62%を占めたという。主催者によれば,ビール業界からの来場者数が26%増となり,中小醸造企業の来場が増えたという。  日本からは前回よりも405人増加となる1,170名が来場し,世界の最先端情報の収集に走った。日本の飲料産業は,世界の最先端をいくユニークさをもっているが,その根幹技術を海外に依存するという体質はいまだ変わっていない。  世界は多様性に満ちあふれている。それだけに今回のdrinktecは,世界のどの地域の,どういった飲料を,どういった容器で,どのように製造するか,という観点で見つめ直すにもよい機会となったであろう。また日本の飲料産業にとってみれば,日本の飲料が世界の最先端であるとする意味と,何が最先端なのか,ということを改めて問い直す機会にもなっただろう。  Beverage Japanでは,本号と次号の2回に分けて,drinktecのリポートをお届けする。
News from U.K.
ユニークコンセプトの商品を見る

好 評 連 載 記 事

NEW PRODUCTS 各社新製品ニュース

伊藤園

野菜系飲料や機能性製品のラインアップを強化

キリンビバレッジ

無糖ブラック,濃厚カフェオレなどでコーヒーを強化

カルピス

カクテル風100%果汁など

雪印メグミルク

チルドカップ入りスムージーなど果汁系4品

明治

秋冬向け新製品15品発表−ヨーグルトや抹茶など差別化戦略を進める

アサヒ飲料

チョコバナナ風バヤリース,微糖の珈琲乳飲料など

森永乳業

濃厚ブドウジュース,アプリコット紅茶ほか

UCC上島珈琲

ベトナム風練乳入り珈琲

チチヤス

すっきり味のミルク珈琲

コカ・コーラ

「HI−C」が復刻デザインのPETボトルで登場

不二家

「ミルキー」シリーズ2品を刷新

サントリー食品

生姜炭酸など大人向け2品

ハウスウェルネスフーズ

「ウコンの力」シリーズ刷新

ヤクルト本社

炭酸入り「タフマン」,ホット乳性飲料ほか

日本サンガリア

ナタデココ入り乳性飲料

エルビー

アサイー+バナナの乳飲料

カゴメ

全面刷新のトマト炭酸など

ポッカサッポロ

のど飴風味の清涼飲料と果実酢入り炭酸飲料

サーフビバレッジ

ごぼう茶など無糖茶2品

JT

砂糖ゼロの「アロマラテ」刷新

ネスレ日本

280PETで無糖ブラック

…詳細は本誌をご覧ください

NEW PRODUCTS〈清涼飲料・牛乳・乳製品〉
NEW PRODUCTS〈ビール・RTD/酒類〉
NEWS HIGHLIGHTS〈産業ニュース〉
BJ Market report〈毎月の市場概況〉
BJ DIGEST
People & Industry
バックナンバー案内
統計資料
INTERNATIONAL NEWS


お申込み・お問い合わせ


飲料総合専門誌 ビバリッジ ジャパン
株式会社ビバリッジ ジャパン社 販売部 
TEL 03-3989-8707 FAX 03-3989-8727
問い合わせフォームよりお問い合わせいただく場合は、こちらからお願いします。

2024年〜2023年のバックナンバー

2024年2月号 No.505LinkIcon
特別企画:ビール系飲料市場2024
特集:飲料製造のための最新技術・機器

2024年1月号 No.504LinkIcon
特集:飲料缶2023

2023年月12号 No.503LinkIcon
特集:PETボトル2023 2

2023年月11号 No.502LinkIcon
特集:飲料の新製品開発ー香料

2023年月10号 No.501LinkIcon
特集:PETボトル2023 《1》

2023年月9号 No.500LinkIcon
特集:2023年上期の清涼飲料市場総括

2023年月8号 No.499LinkIcon
特集:ミネラルウォーター・炭酸水類と宅配水市場

2023年月7号 No.498LinkIcon
特集:機能性飲料市場と機能性素材

2023年6月号 No.497LinkIcon
特集:紙容器2023
特別企画:飲料開発・製造におけるプロセス処理技術

2023年5月号 No.496LinkIcon
特集:フルーツ・野菜ジュース

2023年4月号 No.495LinkIcon
特集:ガラスびん
特別企画:飲料の新製品開発2023


以前のバックナンバーはこちら

Twitterでもつぶやいています。

定期購読のご案内